かりあの読書レビュー

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ギデオン・マック牧師の数奇な生涯

 

ギデオン・マック牧師の数奇な生涯 (海外文学セレクション)

ギデオン・マック牧師の数奇な生涯 (海外文学セレクション)

 

 

深々と面白かった…。この一週間ほどはほとんど本書の世界に潜っていた。

ネタバレはあえて避けたいが、あまり「幻想文学」「怪奇文学」と期待して読むと若干肩透かしを食らうかもしれない。全体の3分の2ほど読んだところで実際に主人公ギデオン・マックは悪魔と邂逅するのであるが、そこから怒涛のごとく没落していく様は、思わず顔をしかめて読んでしまうほど。それというのも、半分以上のページ数を割いて描かれる彼の人生を知っているからこそ、そこからの大転落があまりにも苦しい。完全に感情移入である。

しかしこの本の描かれ方で面白いのは、誰が本当の話をしているのかわからないところにある。ギデオンは本当に悪魔に会ったのか。会ったとも言える。証拠はあちこちに点在しているかのように思えるし。しかし、もしかしたら嘘や妄想の類ではないのか。住民たちが嘘を言っているのか。あの人が、この人物が…。とにかく最後まで結局わからずじまいなのである。それがこの本の魅力でもあると思う。

驚きなのは個人的にすごく面白かったのに、本書は文学賞を何も受賞していないらしい…。我が家の積ん読にはこれをはるかに超える作品が眠っているのだと思うと、いろんな意味で震えてしまう…w(積ん読減らしましょう

久々に深い読書ができた気がする。これを機にどんどん読まねばー。

 

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