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なぜ私たちは生きているのか シュタイナー人智学とキリスト教神学の対話

 

「なぜ私たちは生きているのか」というタイトルを掲げて始まったこの対話は、最終的に「愛」について語り、幕を閉じた。実に考えさせる内容だった。

高橋巌氏が翻訳したシュタイナーの著書は一冊読んだことがあるのだが、この物質時代にこそ必要なものだなと読了した当時思ったのだが、今回の対談も改めて同じことを思わされた。佐藤優氏については、佐藤氏が編纂した新約聖書が積んであること、元外交官でキリスト神学の人というくらいでそこまで詳しくは知らなかったのだが、博覧強記ぶりに驚いた。

この対話を読んでいて、本当に頭のいい人というのは、年齢や性別あらゆるしがらみなど気にせず、自分の知らないことについて詳しく思考している人に対しての敬意を持っているなあと感じた。武田鉄矢もラジオで本を紹介しているようだが、自分よりはるかに年下の人にも「心の師」と呼び敬意を表している。知識とは常に自分を更新していくことであり、常に外部から取り込み教えてもらうことであり、それには自分一人の経験と考えでは不十分である。そのことをつくづく考えさせられた。

 

内容に関しては、とにかく現代の資本主義、営利主義についての危機感に触れていて、これは内田樹氏の著書でも多く警告されている内容でもある。神学者視点から佐藤氏曰く、マックス・ヴェーバーの著書はヴェーバー自身がプロテスタントを深く理解していないらしく、彼の著書を積んでいる身としては読むときそれを頭に入れて読まねばと戒める。鵜呑みにしていまわないように…。

 

 

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