本のなかを旅する日々〜かりあの読書日記〜

本大好きのその周辺。思ったことや読んだこと。

蘭の館(下)

 

kindle版 

 

 

 

下巻の登場人物

 

イザベラ

 通称「ベル」

 18、9歳

グスターヴォ

 イザベラの夫

ローラン

 フランスの彫刻家

 イザベラと恋仲に…

・ローン

 イザベラのメイドであり親友

・カーラ

 イザベラの母

・アントニオ

 イザベラの父

・ルイザ

 グスターヴォの母

 すごい嫌な姑

 

 

感想

 

相変わらず1900年代と2007年の往復で話が進んでいく。

前回の上巻がほとんど3分の2がイザベラの話だったのに対して、今回の下巻では2007年のマイアと半々で進んでいく。

そしてイザベラの人生がどうやって進んでいき、どうやって終わったのか、それについてはこの巻で決着がつく。

 

前回が「なんかノリきれな〜い」などと言っていたがやはり私の勘は正しかったようだ…。ここにきてやっぱりほとんど一気読み。面白いぞ、これ…。

100何十ページあたりを読んでたかと思ったら、あれ!?もう終わるやん!という感じで読んでしまった。

というのはやはり前回から引きずってるイザベラとマイアの人生がどういう風に流れていくのかが本書でほぼほぼ解決していくからであり、全部とは言い難いものの、上巻でばら撒かれたたくさんの謎が少しずつ明かされていく興奮にある。

 

イザベラに対しても、共感できない行動をとる子ではないがゆえにそれがまた読んでいて苦しい。夫のグスターヴォにしても、弱いがゆえに空回りしてしまうものの、えらい選択をしたなーと読後しみじみ思っている。

ただどうしても私はフランス人彫刻家のローランが好きではないなー。

多分読者によってはローランを気に入る人も半分はいそうだと思う。それくらい別に嫌な人物ではないんだけど、なんだろう、イザベラの心や強い決断にいつだって揺さぶりをかけるのはこやつではないか…!と、若干の不愉快感。

 

2007年を生きるマイアも自分のルーツを知っていくことで、それをそばで支えたフロリアーノの力添えもあり、明るくなっていくのが読んでて微笑ましい。

ただ、今までてっきりこの本の主人公はマイアだと思っていたのに、最後の最後で語りが次女のアリーに移ったのがぎょっとした…。「!?」ですよ、これは。しかもホント最後の4ページくらいだし…。そういえばそうだよね、なにもルーツが不明で謎が多いい人生なのはマイアだけじゃないんだもんね…。思えば姉妹全員養子として世界各国から連れて来られてるんだもん…。うーん、謎はまだまだ山ほどある…。思い返して見れば、彼女達の養父「パ・ソルト」の死ですらまず謎に満ちている…。それもまだわからぬまま終わってしまった…。これは絶対続編も読んでスッキリしたいところだ。

 

余談だが、私はこれを読んでいて「南米」「一族もの」というだけで、イザベル・アジェンデの『精霊たちの家』を思い出してしまった。

6年以上も前に読んだけどいまだに脳裏に光景がよぎることもある、名作。文庫化されたようだし、また読み返してみようかしらー。

 

 

 

 

スポンサーリンク