かりあの読書レビュー

読んだ本のレビューを書いてます

陰陽師/夢枕獏

 

 

 

 

目次別あらすじ

 

・玄象といふ琵琶鬼のために盗らるること

宮中からある日、「玄象」という名の琵琶が盗まれる。しかしある晩どこからともなくその玄象の音が聞こえてくる。なんとか取り返すべく源博雅安倍晴明へと相談に出かける。

 

・梔子の女

博雅の知り合いの武士、梶原資之は武士をやめ僧侶になる。あるとき思い立って写経を始めたのであるが、その日から夜中に人ではない気配の女が現れるようになる。その正体とは。

 

・黒川主

宮中で名を馳せている鵜匠、賀茂忠輔の孫娘の元に夜な夜な通う男があった。忠輔は偶然にそれを知ってしまうが、そこで見たのは池の鮎を生きたままに喰う孫娘の姿だった。通ってくる男は一体なんなのか。

 

・蟇

安倍晴明はとある依頼を受けていた。とある屋敷で破損もないのに雨漏りがすると。どうにも調べていくと怪異の気がある。そこで晴明は博雅を連れて真相に乗り出すべく出かけていく。その途中で百鬼夜行に出会ってしまう。

 

・鬼のみちゆき

盗賊犬麻呂は珍しく仕事を仕損じてしまう。その夜中、帰り道で妙なものと遭遇する。牛のいない牛車である。なかに乗っていた女は「七日かけて内裏にまいります」という。その意味とは。そしてその女の正体とは。

 

・白比丘尼

雪が降りしきる寒い冬の日、博雅は晴明から呼び出される。しかしいつもと違うのは、「人を斬ったことのある太刀」をもってこいということ。訝しみつつも向かった博雅。やがて二人の前に一人の女が現れる。晴明の過去の一端に触れる、哀愁漂う一編。

 

 

感想

 

最高に面白い!約20年ぶりに再読したのだが、ほとんど忘れ果てていた。というか、まるっと記憶から消失していて、初読のように楽しめた。

6篇全部面白かったが、一番好きだったのは「黒川主」かなぁ…。この作品の怪しさと、見せ場である妖退治のシーンが一番ふんだんに盛り込まれていた気がする。読み終わって思わず「おぉ、面白い!」と口に出してしまったほど。かなり満足度の高い1篇だった。

最後の「白比丘尼」。この話はどうやらちょっと違う解釈と変更を加えられて、野村萬斎主演の映画「陰陽師」で登場したシーンのようである。

しかしそう考えると、映画の博雅と原作の博雅も解釈が違うなぁ。私は個人的に、原作の、歌に疎いが琵琶には精通し、武士としての強さを常に備え実直、武骨ながらも繊細さを併せ持った源博雅が好きだー。映画の方の博雅はちょっと平安貴族寄りに描かれすぎてる気がする。ナヨいしwwwそこはやっぱり武士なんだから貴族とは違うんだよー!

 

さて、また続編の短編集を読もうじゃないか。陰陽師面白いよー。みんな夏は陰陽師だよー!(勝手に決める)

 

スポンサーリンク